距離感
「福王子君、家、〇〇方面だったよね? 勝又さんと一緒に帰ってくれないかな?」
香川さんの言葉に、王子はニッコリと笑ってこっちに近寄ってきた。
飲み会以降、王子とは喋っていない。
久しぶりに見る正面からの王子の顔に思わず目を背けたくなる。
「ああ、大丈夫ですよ」
と承諾してくれたのは、いいものの。
背後で目をギラつかせている要さんが見えた。
「あの、私。一人でも大丈夫ですから」
要さんが怖い。
ただ、その思いに尽きるばかりだ。
「何、言ってんの!! 女の子一人で夜道歩いたら、絶対に駄目だよ。帰り、ちゃんと待っててよ!」
「…はぃ」
何で、こうなってしまったのか。
皆にわからないように「はぁぁぁ」とため息をつく。
王子と喋るだけで神経がすり減る。
こんなこと人生で経験したことがない。
何で、カップルと一緒に帰らなきゃいけないんだろう。
香川さんの言葉に、王子はニッコリと笑ってこっちに近寄ってきた。
飲み会以降、王子とは喋っていない。
久しぶりに見る正面からの王子の顔に思わず目を背けたくなる。
「ああ、大丈夫ですよ」
と承諾してくれたのは、いいものの。
背後で目をギラつかせている要さんが見えた。
「あの、私。一人でも大丈夫ですから」
要さんが怖い。
ただ、その思いに尽きるばかりだ。
「何、言ってんの!! 女の子一人で夜道歩いたら、絶対に駄目だよ。帰り、ちゃんと待っててよ!」
「…はぃ」
何で、こうなってしまったのか。
皆にわからないように「はぁぁぁ」とため息をつく。
王子と喋るだけで神経がすり減る。
こんなこと人生で経験したことがない。
何で、カップルと一緒に帰らなきゃいけないんだろう。