距離感
その日は、朝から憂鬱な気持ちで仕事をこなした。
残業をして時計は20時を回ったところだ。
「あーぁ」とため息をついてエレベーターを出てエントランスでしばし待つ。
もう、帰るだけだというのに、カップルと一緒に帰るなんて・・・。
どう考えても、私は要さんを好きになれない。
うだうだ、悩んでいると、エレベーターから王子が降りてきた。
何故か一人で。
思わず「え?」と声に漏らす。
「お待たせ―。帰ろうか」
「あれ、要さんは?」
もう一度、エレベーターのほうに目を向ける。
が、人の気配はない。
「あ、要ちゃん。要ちゃんはねー、残業しない主義なんだって。だから帰ろう」
「2人きりですか!?」
ビックリするのもそこそこ、王子は勝手に歩き出した。
この人の考えていることが、わからない。
大丈夫なのかな。彼女さんいるのに2人で帰るとか。
残業をして時計は20時を回ったところだ。
「あーぁ」とため息をついてエレベーターを出てエントランスでしばし待つ。
もう、帰るだけだというのに、カップルと一緒に帰るなんて・・・。
どう考えても、私は要さんを好きになれない。
うだうだ、悩んでいると、エレベーターから王子が降りてきた。
何故か一人で。
思わず「え?」と声に漏らす。
「お待たせ―。帰ろうか」
「あれ、要さんは?」
もう一度、エレベーターのほうに目を向ける。
が、人の気配はない。
「あ、要ちゃん。要ちゃんはねー、残業しない主義なんだって。だから帰ろう」
「2人きりですか!?」
ビックリするのもそこそこ、王子は勝手に歩き出した。
この人の考えていることが、わからない。
大丈夫なのかな。彼女さんいるのに2人で帰るとか。