嵐を呼ぶ噂の学園③ 大嵐が吹き荒れる文化祭にようこそです!編
オレは急いで電車に乗り、予定の時間にギリギリ到着した。


汐泉はオレの姿を見ると、優しい笑顔で迎えてくれた。


それからいつものように水族館に移動し、汐泉が大好きなメンダコの前に来た。


汐泉は相変わらずメンダコに夢中で、写真を撮ったり、スケッチしたりしていた。


オレはそんな汐泉を見ながらも、百合野と白鷺がその後どうなったのかが気になって仕方なかった。



「波琉くん」


「おう、どうした?」



汐泉がスケッチブックをオレの目の前につきだす。



「今日のメンダコちゃん、ちょっと元気ないみたい。波琉くんと一緒だね」


「えっ...」



汐泉、気づいてたんだな。


オレもダメなヤツだ。


ポーカーフェイスにならないといけないのに、感情丸出しってワケか。



「波琉くん、悩み事あるんでしょ?教えて」


「ああ、まあ。実は、さ...」
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