嵐を呼ぶ噂の学園③ 大嵐が吹き荒れる文化祭にようこそです!編
「へぇー、なんかドラマチックな展開だね」



汐泉はキラキラ目を輝かせながら聞いていた。


オレの想像とは真逆だった。


深刻な恋愛相談なのに、汐泉は楽しんでいるようにも見えたる。



「百合野ちゃんと白鷺くん、くっつくと良いね」


「そうなるためにオレも頑張る」


「じゃあさ、1番簡単な方法、教えてあげる」



汐泉がにっこり笑いかけてくる。



「星名さんに消えてもらうこと、だよ」



―――――えっ...。


汐泉...


今、何て?


何て言った?


オレの聞き間違いか?



「なんて、そんなヒドイこと、考える人いたりするかなあって思って」


「はあ...」



オレは、また言葉を失った。



「ちゃんと見守ってあげてね、星名さんのこと」


「ああ」



オレは一瞬、汐泉に寒気を覚えた。


心配しているのか、この壮絶な恋愛模様を楽しんで発言しているのか、その意図が読み取れない。



「メンダコちゃんも見たし、そろそろ帰ろっか」


汐泉はいつも通り、向日葵のような笑顔をオレに向けた。


その笑顔は...本物か?
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