嵐を呼ぶ噂の学園③ 大嵐が吹き荒れる文化祭にようこそです!編
赤星くんは言っていた。


自分は昔から愛が欲しかったんだと。


それと同時に、誰かにも愛を与えたくて、


与えたら与えた分だけ返ってくると信じて、


ずっと誰かと身体を重ねていたのだと。


好きでも、好きじゃなくても、


自分が求められたら、求められるがままに


相手のために、自分のために、やり続けていた。




しかし、それが仇となった。


本当に好きになった人には、遊びだと勘違いされ、拒絶された。


キモい。


変態。


大嫌い。


そう言われ、ビンタされた。


何十人とも関係を持ち、


14人もカノジョとして迎えた。


自分はすごいヤツなんだと思い知らせるために、


自分の隣にいれば必ず幸せになれると思ってもらえるように、


生徒会長になった。


でも、本当に欲しいものは手に入れられない。


本当に欲しいのは...


真実の愛。


ただ、それだけ。
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