嵐を呼ぶ噂の学園③ 大嵐が吹き荒れる文化祭にようこそです!編
翌日―――。


遂に運命の日がやって来た。


最初はどちらかと言うとやりたくない方の気持ちが強かったのだが、知らぬ間に自分に自信がついて楽しく思えるようになってきていた。


事前の準備もバッチリだし、あとはやるべきことをやるまでだ。


必ずグランプリを取って約束を果たさねば。


いつもより念入りに髪をとかし、"オレ、イケメンじゃん"と思い込むことに決め、鏡にウインクをしてから家を出た。


気持ちだけはナルシストにならないとな。


そんなことを思いながら見上げた空には薄暗く、分厚い雲がかかっていた。


いよいよ嵐に突入する予感がした。
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