嵐を呼ぶ噂の学園③ 大嵐が吹き荒れる文化祭にようこそです!編
わたしは思い出したのだ。


朝、わたしの下駄箱に入っていた手紙の存在を。


トイレでそれを読んだときは、もうミスコンは辞退して帰りたいとまで思った。




星名湖杜へ


あなたはこの学園から消えるべき存在だ。


他人のカレシを横取りし、いい気になってミスコンに出場?


冗談じゃないわ。


私はあなたが嫌い。


大嫌い。


いじめられても平気な顔してるなんて、本当に図太い女。


あなたがまた私の逆鱗に触れるようなことをしたら、その時は...。


覚悟しておいて。




手紙にはそう書かれていた。


もちろん、園田さんには言えなくて、朝会った時は、いつものように笑ってしまった。


園田さんは信頼できる人なのに。


わたしに何かあったら自分のせいだって責めてしまうかもしれないのに。


わたしは...言わないと決断してしまった。


だから、


仕方ない。


そうだよね...



「お姉ちゃん」
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