【極上旦那様シリーズ】きみを独り占めしたい~俺様エリートとかりそめ新婚生活~
収納スペースがすっからかんだったおかげで、モデルルームのようにすっきり収まる。達成感に満ちた気分でキッチンに立ち、まな板や包丁を取り出して料理している気分を楽しむ。
それを眺めていた諏訪さんが口を開いた。
「料理してみるか」
「今度の休みにでも?」
「いや、今から」
今から!?
「え、夕食は食べてきたんですよね?」
「だからこそだ。空腹のときに慣れない料理に挑戦して、微妙なものができあがったら悲しくないか?」
「まあ……そうですね」
言われてみれば、そうかもしれない。
「並行して何品も作るなんてできませんし、最初は夜食くらいでちょうどいいかもしれません」
「決まりだな、材料を買いに出よう」
すぐ近くにコンビニもあるし、少し歩けば深夜まで開いているスーパーがある。
こんな時間から出かけると思うと、楽しくなってきた。
「着替えてきます」
「そういえば、この間買った服と化粧品、使ってるところをまだ見ないな」
ぎくっとした。
ひとりのときに練習はしているものの、その状態で人前に出る勇気はまだないのだ。特に会社はハードルが高い。新しい服を着ていくだけでも、なにか言われないかびくびくするのに。
「実際なにも言われませんし、自意識過剰とわかってはいるんですが……」
「おかしな感覚ではないと思う。俺も新しいネクタイを、たいして親しくない相手から指摘されたりするのは好きじゃない」
それとこれとは違う気がする。いや、同じなのか?
諏訪さんがにこっと微笑んだ。
「着て出かけよう。きみの身支度ができるまで待ってる」
「夜のスーパーに、ワンピースですか?」
「仕事帰りと思えば、ごく自然じゃないか?」
そうか……。
それを眺めていた諏訪さんが口を開いた。
「料理してみるか」
「今度の休みにでも?」
「いや、今から」
今から!?
「え、夕食は食べてきたんですよね?」
「だからこそだ。空腹のときに慣れない料理に挑戦して、微妙なものができあがったら悲しくないか?」
「まあ……そうですね」
言われてみれば、そうかもしれない。
「並行して何品も作るなんてできませんし、最初は夜食くらいでちょうどいいかもしれません」
「決まりだな、材料を買いに出よう」
すぐ近くにコンビニもあるし、少し歩けば深夜まで開いているスーパーがある。
こんな時間から出かけると思うと、楽しくなってきた。
「着替えてきます」
「そういえば、この間買った服と化粧品、使ってるところをまだ見ないな」
ぎくっとした。
ひとりのときに練習はしているものの、その状態で人前に出る勇気はまだないのだ。特に会社はハードルが高い。新しい服を着ていくだけでも、なにか言われないかびくびくするのに。
「実際なにも言われませんし、自意識過剰とわかってはいるんですが……」
「おかしな感覚ではないと思う。俺も新しいネクタイを、たいして親しくない相手から指摘されたりするのは好きじゃない」
それとこれとは違う気がする。いや、同じなのか?
諏訪さんがにこっと微笑んだ。
「着て出かけよう。きみの身支度ができるまで待ってる」
「夜のスーパーに、ワンピースですか?」
「仕事帰りと思えば、ごく自然じゃないか?」
そうか……。