【極上旦那様シリーズ】きみを独り占めしたい~俺様エリートとかりそめ新婚生活~
「寝てていいと言ったのに」
「私は少し寝ました」
「それならいいけど……」
ふらふらと廊下に上がってくると、そのままリビングに向かう。
「眠れるお茶でもいれましょうか」
「夜はきみも休んでくれ。家ではアシスタントじゃないんだよ……」
「どこであっても、あなたを助けたい気持ちに変わりはありません!」
意地っ張りな彼に業を煮やして、つい大きな声が出た。
一臣さんがびっくりしたように動きを止め、それから笑う。
「そうか」
「そうですよ……」
「刈宿さんとは、その後どうだった?」
ぎくっとしたのを、彼はすぐに感じ取ったようだった。
しまった。一臣さんは、ただ業務の話をしただけかもしれないのに。
脱いだ上着をソファに放り、一臣さんが眉をひそめる。
「まさか、なにかあった?」
「いえっ、会社できちんとご報告させていただきますが、順調でした。明日から再訪問のタイミングに入るので、成約件数もさらに伸びると……」
「その話をしてるんじゃない。わかってるだろ」
じろりとにらまれ、腹をくくった。
「来週、食事にと」
「仕事中にそんな話をされたのか?」
「いえ、夜休憩のときに、その、一緒になりまして」
「ふたりで食べに出たってことか?」
「軽食レベルです! コンビニで買って、あいているスペースで」
こんなに必死に言い訳をするようなことだっただろうかと疑問に思いつつ、彼がいかに刈宿さんとそりが合わないかを知っているだけに、うしろめたさもある。
ネクタイをしゅっと抜き取り、一臣さんがため息をついた。
「きみも忙しいんだ、あんなのにつきあってやらなくていい」
「食事くらいでしたら、私はべつに……」
「かまわないっていうのか?」
「私は少し寝ました」
「それならいいけど……」
ふらふらと廊下に上がってくると、そのままリビングに向かう。
「眠れるお茶でもいれましょうか」
「夜はきみも休んでくれ。家ではアシスタントじゃないんだよ……」
「どこであっても、あなたを助けたい気持ちに変わりはありません!」
意地っ張りな彼に業を煮やして、つい大きな声が出た。
一臣さんがびっくりしたように動きを止め、それから笑う。
「そうか」
「そうですよ……」
「刈宿さんとは、その後どうだった?」
ぎくっとしたのを、彼はすぐに感じ取ったようだった。
しまった。一臣さんは、ただ業務の話をしただけかもしれないのに。
脱いだ上着をソファに放り、一臣さんが眉をひそめる。
「まさか、なにかあった?」
「いえっ、会社できちんとご報告させていただきますが、順調でした。明日から再訪問のタイミングに入るので、成約件数もさらに伸びると……」
「その話をしてるんじゃない。わかってるだろ」
じろりとにらまれ、腹をくくった。
「来週、食事にと」
「仕事中にそんな話をされたのか?」
「いえ、夜休憩のときに、その、一緒になりまして」
「ふたりで食べに出たってことか?」
「軽食レベルです! コンビニで買って、あいているスペースで」
こんなに必死に言い訳をするようなことだっただろうかと疑問に思いつつ、彼がいかに刈宿さんとそりが合わないかを知っているだけに、うしろめたさもある。
ネクタイをしゅっと抜き取り、一臣さんがため息をついた。
「きみも忙しいんだ、あんなのにつきあってやらなくていい」
「食事くらいでしたら、私はべつに……」
「かまわないっていうのか?」