「悪」が似合わない君と。
そんなことを思った矢先、
俺はなんて運のいいやつなんだろう
街灯の下にひとりの影が見えた
声をかけずにいられない
「トンボ?」
俺の声に振り向く彼女
ふわっと髪の毛が踊る
俺を見て目を見開き名前を呼んだ
「リュードーさん…」
響く声に何かがあたたまる気がした
てかこんな時間に何やってんだ
女ひとりで出歩いたら危ないだろ
「お前、こんな時間に何やってんだよ」
街灯に当たってないから顔ははっきり見えない…