「悪」が似合わない君と。
「ミスコン!?」
「篠瀬美花が?」
はい
放課後
何故か浜田さん、カイさんが教室に迎えにきた
リュードーさんも自分の席に座っている
なぜにここに集まるんだ?
「なんでまたそんなことになったんだよ」
「話すと長いから」
「ていうか篠瀬美花、眼鏡とってみてよ。俺しっかり顔見たのあの倉庫のときだけだし」
あら?そうだったっけ?
「いいだろ?」
まあ別に…減るものではないし
眼鏡に手をかけると
「おいトンボ、帰るぞ」
へ?
「もうほとんどいねぇだろ人、さっさと行くぞ」
え、えー
「おい彗、タイミングー」
「うっせぇ、行くぞ」
「あ、は、はい!」
「あ、ちょっとまってくださいよ、彗さん!」
「彗ー!」
ズカズカ進むリュードーさんを追いかける
リュードーさんが角を曲がったところで慌てて同じように曲がると
…あれ?
リュードーさんが消えた
「リューど…わっ!」
ぐんっ!と引っ張られて角の部屋に入る
「っ」
喋ろうとしたら人差し指を口の前で立てられた
な、なにこれ!?
部屋に入ったところで座り込んでいたリュードーさんの足の間に座り
後ろから抱きしめられるみたいな体制
やばい…心臓がうるさい
というか…何故!?
「あれ、あいつらもう外まで行った?」
カイさんの声だ
「うわー彗さんずるいっす」
浜田さんの声
二人の声は遠のいていった