「悪」が似合わない君と。



しかし…


「おい待てトンボ」

「ムアアア!!なんですか!!」

「なんだよ、トンボって自覚あんじゃん」




ムッッッッキイイイイイ!!

私はバカか!?バカなのか!?


ああああああああ!!

もう!いいわ!!!


「で、なんですか?」

「お前の席どこ?」


私の席?

えっと


「あそこですけど」

窓側から2列目の一番後ろだ


日が当たってポカポカするからお気に入りの席

夏は暑かったけどね


「ふーん…」


するとリュードーさんは席を立ち、窓際一番後ろ…つまり私の隣の席の子のところへ行くと


「なあ俺と席変わってくんね?」





「は、はいぃ!よ、ヨロコンデェ!ドーゾドーゾ!」


そこに座ってた男の子はものすごいスピードで机の上を片付けると窓際一番前まで走っていった

リュードーさんは何事もなかったかのようにそこへ座る







「いやいやいやいや!!いやいや!え?なんで!?」

「ウルセェな、なんでもいいだろ」

「なんでこの先に移る必要があったんですか!よかったでしょあの席で!!」

「一番後ろがいいんだよ」


「わ、私の隣じゃなくてもいいじゃないですか!!」

「たまたま隣にお前がいたんだろ?自惚れんなよトンボちゃーん」


む、ムキィィィィィイ!!

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