「悪」が似合わない君と。


変な感覚だ


ほんとに意味がわからねぇ

今まであまり感じたことないこの感覚に俺は戸惑うばかり


あの意味不明な苛立ちも

このなんとも言えない感覚も


全部トンボが俺の前に現れてからだ


俺の過去の思い出にも染み付いて消えやしないトンボの映像


とりあえず今は…


顔を上げるとトンボと目が合った


『何か言うことは?』


口パクでそう伝えてくる


あー…

くっそ


わかってる分かってるけど

それを言えるかどうかはまた別の問題なんだよ


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