庇護欲を煽られた社長は、ウブな幼馴染を甘く攻め堕とす
家に帰ると、お兄ちゃんたちが来ていた。
「おう! 椎花、千晃、久しぶり!」
相変わらずのテンションのお兄ちゃんが、桃を抱いている。その足元ではもうすぐ二歳になる息子の亮太が、おもちゃの車で遊んでいた。
今やんちゃな盛りで手をやいていると、この前電話で言っていたっけ。
「さぁみんな揃ったことだし、ご飯にしましょう」
母親の声にみんな一斉にテーブルに集まる。こんな風にみんなで食卓を囲むのはいつぶりだろう。しかも家族が増えて、以前よりはるかに賑やかだ。
「お母さん、桃おりこうにしてた?」
「ずっとニコニコしていたわよ」
「そっか、よかった」
「椎花は千晃くんとラブラブできた?」
母親らしからぬ発言に、思わず茶碗蒸しを吹き出しそうになった。しかもお兄ちゃんが鋭い視線でこっちを見ているという。
「ちょ、やめてよ」
「あらどうして? 夫婦仲が良いにこしたことないじゃない」
「そうだけどさぁ」
気まずい面持ちでスプーンを口に運ぶ。
「私が椎花くらいの時はお父さんと超ラブラブだったけどね!」
「そんな張り切って言わなくても」
もうお母さんてば。聞いているこっちが恥ずかしくなる。