庇護欲を煽られた社長は、ウブな幼馴染を甘く攻め堕とす


 その日の夜。久しぶりに千晃くんとくっついて眠った。いつもは桃が間にいるのだけれど、今夜だけはそのポジションを譲ってもらった。
 
 ママになったって時には旦那様に甘えたい。抱きしめてもらいたい。それは世のママの本音だと思う。

「ねぇ千晃くん」
「ん?」
「ちょっとだけならいいよ」
「なにが?」
「触ってもいいよ」
「いや、ちょっとだけとか無理だし」

 生殺しか、と千晃くんがぼやく。

「どうして無理なの?」
「男はそういうもんなの。椎花の可愛くもだえる姿見て止められると思う?」
 
 真顔で問われ、押し黙る。男ってそういうものなのか。

「じゃあ帰ってから……いい?」

 腕枕してもらったまま、上目づかいで言うと千晃がごくっと息を飲むのがわかった。

「この小悪魔め」
「え? どういうこと?」

 そう言うと、千晃くんが覆いかぶさってきた。そしてキスをしながらパジャマの裾から手を忍ばせてくる。



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