庇護欲を煽られた社長は、ウブな幼馴染を甘く攻め堕とす
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二人で後片付けを済ますと、千晃くんが言ったように近くの薬局へと向かった。もう大丈夫だと言っても跡が残ったらどうすると言って、全然聞かないのだ。
薬局で薬を買い、家に着くとさっそくそれを塗った。少しジンジンして痛いけど、水膨れにならずに済んだのは、すぐに冷やしたお陰かもしれない。
窓辺に置いたベビーリーフに水をあげていると、背後を千晃くんが横切る気配がした。振り返るとお風呂から冷蔵庫に直行した千晃くんが、中を覗き込んでいてた。
「そういえば、デザート買ってたんだった。食う?」
「え? デザート?」
「モンブラン。椎花好きだろ?」
「うん好き。よく覚えてたね」
冷蔵庫の中からビールを取り出すと、それをカキッと開けながらソファに座る千晃くん。髪が濡れて、前髪がおりてきている千晃くんはちょっと幼く見える。しかもシャンプーの香りが漂ってきて、思わず鼻をすんすんとしてしまう。
「よかったら食べて」
「あ、その前に……私もお風呂借りちゃおうかな」
「あぁ、どうぞ」
お借りしますと遠慮がちに言うと、着替え一式を持ってお風呂に向かった。