庇護欲を煽られた社長は、ウブな幼馴染を甘く攻め堕とす

「ここ、座って」
　
　ソファ腰を下ろした千晃くんが、自分の膝の上を指し来いと言う。私は思い切りその場で飛び上がった。

「えっ？！　どうして膝の上？」
「嫌じゃなければだけど」
「そ、そんな嫌じゃないけど、でも……」

　いったい何を考えてる？　

　拒むこともできず、何度も手招きをする千晃くんに観念して横向きに乗る。数センチ先に千晃くんの顔があって目が合わせられない。ううん、息の仕方も忘れちゃいそう。

「椎花」
　
　しかもそっと腰に手を回され、心臓がバクバクし始めた。これじゃまるでカップルみたい。いったいどうしちゃったの？　真剣な話をするんじゃなかったの？

「嫌だったら突き飛ばして」
　
　え？　え？　と疑問を持つ間に、なぜか千晃くんは私の手の甲にキスを落とす。その部分からカァッと熱が上がっていって、千晃くんの上で固まっていた。

　なに、これ……こんな千晃くん知らない。