今も、強がりな君が大好きです
奏がショックを受けていると、オリバーが食事の手を止めた。

「What's wrong？（どうしたの？）」

奏が優しく声をかけると、オリバーは深いため息をつく。

「俺、本当に最低だよな」

オリバーの口から素直に出た言葉に、奏は驚く。

「素直になりたいのに、素直になれねえ。そのせいで彼女は愛想をつかしてしまったし、今日だってお前のこと……」

オリバーは申し訳なさそうに目をそらす。

奏は、こんな時に自分は何を考えているんだと思った。素直に気持ちを話してくれて嬉しいだなんて、きっとどうかしている。

「ゆっくりでいいんじゃない？それに、オリバーはツンデレの方が似合ってるよ」

奏が笑顔でそう言うと、「何だよ、ツンデレって！！」とオリバーが顔を赤くする。

オリバーは、きっと彼女と別れて傷ついている。それでも、今日のデートを奏は楽しいと思っていた。胸は少しずつときめき方を思い出していく。

「I still love you （今も、君が大好きです）」

そう心の中で呟き、奏はオリバーと楽しく食事を続けた。
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