今も、強がりな君が大好きです



奏がオリバーから恋の相談を受けて季節は巡り、奏たちは高校三年生になっていた。

オリバーの隣には、可愛らしい彼女がいる。幸せそうに二人は笑っていた。

それを見て、奏はもう胸を傷めることはない。否、傷つかないように考えないようにしているのだ。

「オリバー!Have you been homework-chan?(宿題、ちゃんとやってきた?)」

何もないフリをして奏はオリバーに話しかける。オリバーと奏はいい友達のままだ。

「うるせえよ。ちゃんとやってきた!」

オリバーはそう言って笑う。隣にいた彼女が「私のを丸写ししたのに……」と呆れる。奏も「ダメじゃない、ズルしちゃ」と言った。

「い、いや、早くギターの練習がしたかったんだよ!!」

オリバーはうつむき、そう言う。奏は「次はちゃんと自分でやるのよ?」と言い二人から離れた。二人は恋人同士。奏はお邪魔だ。

「奏〜!Good morning!(おはよう!)」
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