Blue[短編]
次の日。
私はいつものように教室のドアを開けると、瑠美が走って私のところへやってきた。
「瑠美?」
「裕子!ちょっと話があるの!」
そう言われて、瑠美が歩いていく方へついていった。
「私ね…吉沢先生が好きなんだ」
「え」
悟…どんぴしゃだよ。
「で、付き合うことになったの。みんなには内緒だよ?私と裕子の秘密」
瑠美はもじもじと恥ずかしそうに頬を染め、幸せそうな顔をする。
「悟は…?」
「知らないよ」
「そっか…おめでと!」
私は笑って瑠美に言った。
瑠美も嬉しそうに笑って、ありがとうと呟いた。
どうしよう…
悟は…
どうするの――…?