Blue[短編]


もう教室にも帰る気力も無く、今日は家に帰ることにした。


「あ…」


カバン、教室に置きっぱなしだ…


「もういいやぁ…」


どーせ勉強とかしないし。


「帰ろ…」


ビュウ


風が冷たい。


ブレザーも教室だ…


「あーもう!走って帰ろ!」


このもやもやした気持ちを少しでも晴らしたくて、私は走った。


鼻がつーんとするのは、寒いからだけじやない。


「私…」


泣いてる…?


バカみたいだ。


悟の背中押したって、悟は瑠美と付き合うことはないのに。


悟が傷つくだけじゃないの?


でも…


言わないで終わるほうが辛いんだ。


悟も


私も。


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