RYTHME
「……まて。お前が言うマナとはあのマナか?あの無表情の冷徹仮面で何を考えているのか全くわか――」
「なに?」
「ギャ――!!!!」
ドスの効いたお声で真後ろからご登場いたしましたのは、まさに今ワタクシが噂というものをしておりました水城愛さまでございます!!
恐れ入ります!!
「あぁ、愛。おはようございます」
「はよ。で、コレなに?」
そう言って指すのは俺、南睦月で……。
コレ……!?
俺コレ!?
物扱い!?
「愛、昨日の放課後歌っていたでしょう?」
「……まさか」
「やはりそうでしたか」
やはり……ってことは、昨日のは本当に……!?
「聴いたの?」
「え!?いや、その……」
「聴いたんでしょ」
そう言って、ハァ……とため息をつく水城。