RYTHME


「……そうかもね」


……!?

なんか、水城が素直なんですけど!!


この人誰!?

本当に水城!?


「ウチ……幸せだよ?命を知ってから、毎日が幸せって感じる。常に感じてる。幸せを忘れた日なんてない」


――命?


「歌は……そんな幸せを忘れないために、言い聞かせるように……歌ってる」

「歌を聴いてくれた人には、幸せを思い出してほしいから。自分には、毎日が幸せだと言い聞かせて、愛は歌い続けるのです」


この二人は『命』を知ってる。

ちゃんと命の意味を知ってるんだ。


それが、二人に感じた違和感の鍵……。


瞬時にそう思った。


「また、歌聴かせて?」


そして改めて聴いた歌は、優しいバラードだった。
< 31 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop