RYTHME
あれから数十分後。
俺は担任に連れられて、ようやく教室に入った。
そしてまさに今、俺は信じられない……信じたくない現実を目の当たりにしている。
約40人いるクラスの中にいる、その二人を交互に見ながら、ただ立ち尽くす俺。
目の前には『げっ……』って顔してるの女と、手を振っている男。
そう、まさにさっき会った二人が、丁度そこにいた。
つまりそれが意味していることは……まさかのクラスメイトだということだ。
「……は、はじめまして……南睦月(みなみむつき)です……」
とにかく、今は自己紹介という目的を達成しなければいけない……。
HRが終わると、さっきの男が俺の席に来た。
「転校生が来るとの噂が流れていたので、まさかとは思っていましたが」
そう、あの時同様ニコニコしている男。