RYTHME
この時は深く考えなかった。
よくあるパターンのようにも思えたし。
でも、この二人の関係は、そんな軽いものじゃなかったんだ……。
「はい、蓮」
飲み物を買って戻ってきた水城は、杉浦にミルクコーヒーを渡した。
「ありがとうございます」
「――それと」
水城は、俺の方を向いて……。
ポイッ
「ヴゴッ!?」
ココアの缶を投げやがった!!
頭にぶつかったじゃないか!!!!
「ほら愛、投げないでください?危険です」
「手が滑った」
「滑らない!!」
どこまでもヒドい奴だな水城!!
つーか、俺にガキとか言いながら、自分はオレンジジュースじゃねーかよ!!
コレが俺らの付き合いの始まりだった。