キミとの恋は永遠に輝く
「えっと、一番後ろは…」
「美央、こっち」
「あ、ありがとう」
最後尾を探すのに夢中になってて前を見ていなかったら、聖くんが自分側に寄せてくれた。
こんなこといつもは普通にされてたのに、何だか恥ずかしくなった。
「あれ?美央!」
そんなことを考えてると、隣から名前を呼ばれた。
「あぁ!智香!」
行列の中に、智香の姿があった。
「智香も来てたんだ!」
「うん、彼氏と一緒にね」
智香の彼氏と呼ばれる人に目を向けた。
「ども、井上 宏人(イノウエ ヒロト)です」
わぁー、背が高い。
メガネもかけてて、頭良さそうだなぁ。
「あ、藤宮 美央です。そして彼は……」
「聖にい!」
「ひろと!」
「「え?」」
私が聖くんの紹介をしようとした時、聖くんと宏人くんが一緒に声をあげた。
彼氏2人の発言に、私たちは唖然としていた。
「久しぶりっす、聖にい!」
「おう!てか宏人…またでかくなったなぁ!
オレよりも高くなりやがって」
とても仲良く話す2人。
「「あのぉ〜」」
私と智香は、少し遠慮しながら2人に声をかける。
楽しいところ悪いけど、私たちのこと忘れないで?
「あ、悪い、美央に言ってなかったな。
こいつはオレが小学校まで通ってたスイミングスクールの後輩」
「あー、そうだったんだ」
聖くん、面倒見がいいから後輩の知り合いが多いんだね。
「宏人が言ってた“聖にい”って、聖夜くんのことだったんだね」
智香も納得したように頷いている。
「そうそう、智香こそ、聖にいのこと知っててびっくりしたよ」
なんか、聖くんが “聖にい”って呼ばれてるのが新鮮で面白かった。
「ねぇ、美央たち私たちの前に入りなよ」
ふと思い出したように、智香が提案した。
「いいの?」
「うん!せっかく会ったんだし、待ちたくないでしょ?」
「やったぁ!ありがと!」