キミとの恋は永遠に輝く


中に入って早速見えてきたのは、大水槽。


ここには大きなジンベエザメがいた。


でも先月、突然亡くなってしまったんだって。


元気なときは他の魚たちもすごく生き生きとして見えたのに、今日はなんか寂しそうだ。



「寂しいね……
私、あの子好きだったんだけどなぁ」



「……美央は、死ぬのって怖いと思う?」


聖くんが横で聞いてきた。



「う~ん、わかんない。
でも、もう誰にも会えないって考えるとやっぱり怖いかな」


「だよな……オレも、怖いよ」


「うん……」


聖くんも、そんなこと考えることあるんだね。



「まぁ、そんなことはまだまだ先の話だけどな!」


明るい調子で、聖くんが言った。



「そうだよ!まだやりたいことがいっぱいあるし、聖くんとずーっと一緒にいるって決めたんだもん!」


「そうだな……よし、次、行くか?」


あ、まただ。


また、寂しそうに笑った。



最近聖くんは、寂しそうに笑うことが多くなった。



聖くん、今なにを抱えてるの?


私には、相談できないかな?


いつまでも、待つよ。


聖くんが、話してくれるまで。


「美央?」


「あ、うん!待ってー!」

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