キミとの恋は永遠に輝く


容態は落ち着いて、聖くんは眠ってしまった。



「美央ちゃん」


「あ、前原さん」



今回、また聖くんの担当になった前原さんが私のそばに来た。



「聖夜くんと、話した?」



「はい、でも……」



私のことを覚えていなかった。



「聖くんね、2週間前に目が覚めたの。
だけど、その時にはもう全部の記憶がなかった。
お父さんお母さんのことは覚えてるんだけど、それ以外の人のことは全然…」


そんな……


記憶喪失って、マンガとかドラマの話だけかと思っていた。



「もう、戻らないんですか?」



「まだわからない。先生も病気のせいなのか、それとも事故のせいなのかわからないらしくて」



私はどうすればいいのだろう。



このままずっと彼のそばにいる。


それとも……



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