キミとの恋は永遠に輝く



「聖くん!」


「美央……」


辺りはすっかり静まっていた。


ポツンと灯る電灯の下に聖くんはいた。



「ねぇ聖くん。
もしかして病気、なんかあった?」


「ははっ、鋭いな美央は。
うん、実は検査の結果でさ……
腫瘍が、でかくなってるんだって」



一瞬、周りの音が何も聞こえなくなった……


やだ……やだやだやだ……!



「美央と離れてからオレ全然まともに治療してなくてさ。自業自得だよな」


聖くんは笑って

「とうとうこのときが来たんだな……」

と、呟いた。



「まだ……まだ諦めてないよね?」


「……」


「聖くん……!」


「だって、あの治療だぞ?
めっちゃ痛くて、めっちゃ気持ち悪くて…
あんなのをまたしないといけないとか、ふざけてるだろ?」



今までずっと頑張ってきたけど、聖くんの心は追い詰められていた。


私も、聖くんが辛いの嫌だよ。



「でもこのままじゃ聖くんが……」




あ、ダメだ。

これ以上考えたらダメだ。



「美央……」


「っ、泣いてごめん。
でも、やだよ……私諦めたくない!」


こんなわがままで、ごめんね。


困らせちゃってごめんね。


でも、ホントにいやなの。


「治療して苦しい思いするのは聖くんなのに、こんなこと言うのは申し訳ないと思う。
けど、聖くんには生きててほしい……
ずっとずっと元気で私の隣にいてほしい」



拭いても拭いても流れてくる涙。


「美央、泣かないで?
ごめんな、お前に苦しい思いをさせて」



聖くんと一緒に、思いっきり泣いた。



届いたかな?

私の思い。


届いてるといいな。


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