キミとの恋は永遠に輝く


交流会当日 ────


「吉野中学校の藤宮です」


「藤宮さん…はい、おはようございます。
バスへどうぞ、席は自由です」



中に入ると、知らない顔が揃っていた。

自由に座っていいって言われたけど、どこに座ろう……


「藤宮!」


「えっ、陽介くん!」


後ろの席で手を振っている元気な陽介くんの姿があった。


中学生になってから1度も会ってなかったから、興奮してしまう。


「ここ座れよ」

「いいの?ありがとう!
えー、陽介くんも交流会参加してたんだね」


「うん、福岡って聞いて。
もしかしたら先輩に会えるかもって」



陽介くんと聖くんは、まめに連絡を取り合っていたみたい。


そして陽介くんは、今日行くということを伝えたらしい。


「聖夜先輩、毎日きついみたいだな」


「うん、いい治療ほど怖いものはないもんね。
最近、連絡しても返ってこないからちょっと心配」


「今日の自由時間、オレも病院行くから2人で元気にしてやろうぜ!」



「そうだね!
きっと聖くんも喜ぶよ!」





だけど、聖くんが受けている治療は



私たちが考える倍以上のものだった。



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