キミとの恋は永遠に輝く

キーンコーンカーンコーン


「姿勢を正しくしてください。
これから朝の会を始めます。」


「お願いします。」


小学6年生の新しいクラスで、初めての朝礼。


6年間同じ環境下で過ごせば、大抵みんな顔見知り。


だから、新学期恒例の自己紹介も恥ずかしくはなかった。


「藤宮 美央です。
5年5組から来ました、よろしくお願いします。」


パチパチパチパチパチ



「6年間同じだな、よろしくな藤宮!」


「うん、よろしく!」


隣の席の男の子とは、奇跡的に6年間同じクラスで、新学期はいつも隣の席になる。


藤沢 陽介(フジサワ ヨウスケ)くん。


ソフトボール少年団に入っていて、人懐っこい笑顔が可愛い男の子。


「なぁなぁ、お前らやっぱり付き合ってるんだろ?」



私たちが話していると、陽介くんの前に座っていた男の子が振り返り話しかけてきた。


初めて同じクラスになった人から必ず言われるこの言葉。


「「違うよ!!」」


そして決まって2人でこういうのだ。



陽介くんは話しやすい。

でも、好きとかそんな感情は生まれない。

それは彼も同じだと思う。



「ったく、何でみんな同じこと聞いてくんだよ」


「ホントホント、全然そんなことないのに。
私と陽介くんは仲良しのお友達だよね!」


「…うん、そうだな」


ほら、そうだって。




そしてあと一つ……

< 4 / 294 >

この作品をシェア

pagetop