キミとの恋は永遠に輝く


「父さん、母さん、叶実……
オレ、美央にそばにいてほしい。
美央は、オレのことをすごく真剣に考えてくれるんだ。
こんなに優しくて強いやつは他にいないよ」



「でもお前、もう治療はしないって……」


「どうせ手術できないなら、このまま自由でいたいって言ったじゃない」


「美央のおかげだよ。
美央が、オレの未来を信じてくれている。
オレがどんな姿になっても、こいつなら受け止めてくれる……そうだろ?美央」


私は思いっきり首を縦に振った。


聖くんが私の気持ちをわかってくれて、嬉しくて、声が出ないの。


ただ、涙でグシャグシャの顔で笑いかけることしか、今はできないの。


「だからオレからも、お願いします」


私も、聖くんと一緒にもう一度頭を下げた。


「顔を、上げなさい」


顔を上げて見えたのは、おじさんとおばさんの笑顔だった。


「美央ちゃん、君がここまで粘るなんて思ってもなかったよ」


「いつも、のんびり、おっとりしてるイメージしかなかったから、ちょっとビックリしたわ」


「……すみません」


恥ずかしくて、顔が赤くなった気がした。


「聖夜のことを、よろしくお願いします」


今まで堪えてた涙が、一気に流れ出てきた。


「はい!」


「父さん、母さん、ありがとう」



重苦しかった空気が一変して、明るく心地いい空気に包まれた。
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