キミとの恋は永遠に輝く
「で、どうしたの?」
中庭にあるベンチに座って、智香が聞いてくる。
「あのね、私がいつも早く帰る理由なんだけど…
病院に行ってるの」
「えっ、美央どこか悪いの?」
智香は急に立ち上がって慌てている。
「違う違う!私じゃなくて…」
「びっくりした〜」
「あのね、私の幼なじみで、彼氏…」
「えーっ!美央、彼氏いたの!?」
智香さん、いちいち反応が大きい。
それがまた智香の可愛いところだった。
「うん、2つ上の人」
「へぇーじゃあ中3かぁ。
その人が、入院してるってことね…」
驚いて目を丸くしていたと思ったら、急に沈む顔に変わった。
「うん、昨年から付き合っててね、夏に病気が分かったの。
だから私、部活よりも彼と一緒にいる時間を大事にしたいんだ」
そっかぁ…と、腕組みを始めた智香。
「美央、大丈夫?」
「え?」
「辛いよね、そんな大事なこと、私に言ってくれてありがとう」
予想外の言葉だった。
その言葉が嬉しくて、思わず涙腺が緩む。
「美央、私にできることがあったら何でも言って!
こうして出会えたのも何かの縁だ!
私、美央の助けになりたいよ!」
純粋で真っ白な心を持っている。
だから私の心は智香に向いたんだと思う。
この子なら私の気持ち分かってくれる…
そう、自然に思ったんだ。
「ありがとう、智香……」
「よし、じゃあ早く行かなきゃだね!
バス停まで一緒に帰ろ!」
「うん!」
今までは、こんなことを話せる友達は全然いなかった。
智香と出会えてよかった。