優等生の恋愛事情
けど、とてもじゃないけど、加藤さんたちのところに割り込むことはできそうにない。
(三谷くんは相変わらずなのかな、高校でも)
高校でも委員長やってるの?
弓道は続けてる?
やっぱり理系に進むの?
これといった何かがあるわけじゃないけれど、彼と話したかった。
でも、結局は視線すら合わないまま……。
「ハーイ、そろそろ一次会はお開きだから会費あつめるよー。二次会はカラオケねー」
上沼さんの一声で、みんながざわざわ動き出す。私もお財布からお金を出して帰り支度をしていると――。
「溝口さん」
「あ……」
顔を上げると、三谷くんがいた。
「溝口さんは二次会行くの?」
「元気だった?」も「久しぶり」もなく、いきなりだった。
そして、私の答えも待たずに三谷くんはさらに言った。
「送らせて。行かないなら」
(えっ……)
(三谷くんは相変わらずなのかな、高校でも)
高校でも委員長やってるの?
弓道は続けてる?
やっぱり理系に進むの?
これといった何かがあるわけじゃないけれど、彼と話したかった。
でも、結局は視線すら合わないまま……。
「ハーイ、そろそろ一次会はお開きだから会費あつめるよー。二次会はカラオケねー」
上沼さんの一声で、みんながざわざわ動き出す。私もお財布からお金を出して帰り支度をしていると――。
「溝口さん」
「あ……」
顔を上げると、三谷くんがいた。
「溝口さんは二次会行くの?」
「元気だった?」も「久しぶり」もなく、いきなりだった。
そして、私の答えも待たずに三谷くんはさらに言った。
「送らせて。行かないなら」
(えっ……)