Sweet dreams
「ごめんね、ありがとう」

重い体でお風呂に入る。ティムは中で倒れたらいけないと外でずっと待ってくれた。

そして髪を乾かしてもらい、(光が乾かそうとしたらすでにドライヤーをティムが握っていた)ベッドに連れて行かれる。

「今日はゆっくり休んで。寝るまでそばにいるから」

ティムが優しく微笑み、光の頭を撫でる。光は頷き目を閉じるが、なかなか眠れない。体は疲れ切っているが、睡魔は襲ってこない。

「ティム、ごめんなさい。眠れないの」

光がそう言うと、ティムは「う〜ん、どうしようかな……」と少し考える。しばらくして言った。

「ニュージーランドといえば羊!羊を僕が数えるよ。光は目を閉じて僕の声を聞いていて」

光はこくりと頷き、再び目を閉じる。幼い頃、お母さんが数えてくれた時のことを思い出した。

「one sheep(羊が一匹)two sheep(羊が二匹)three sheep(羊が三匹)four sheep(羊が四匹)five sheep(羊が五匹)」
< 7 / 9 >

この作品をシェア

pagetop