特殊探偵世界係!!
「訓練、大変そうだったね」

真子が泉に話しかける。相変わらず感情がない。泉は「うん」と頷いた。レア、クリスタ、小百合は何か言いたげな目をしている。

クリスタがあの時真子を刺したのは、真子の記憶を消すため。特殊探偵の武器は人を傷つけることはできない。しかし、記憶の一部を消すことができる。

真子には、その忘却術が効かなかったのだ。そのため雑用係として動いてもらっている。

「レア、クリスタ、せっかくだし挑戦したいことがあるんだ」

「ん?何?」

泉が話しかけると、レアが優しく微笑む。レアとクリスタは泉にとても優しい。理由は、二人がそれぞれ失った大切な人に雰囲気などが似ているからだそう。

「英語を教えてほしいの!私、英語苦手だから少しでも覚えたくて……」

「確かに、今の時代は英語が話せないと色々苦労するな」

小百合がそう言い、レアとクリスタは「いくらでも教える!」と言ってくれた。泉は「ありがとう」と笑う。

「……英語……難しそうだね」
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