特殊探偵世界係！！
真子がそう呟くと、「アラビア語や日本語よりは簡単だろ」とクリスタは冷たく言う。泉の心がズキンと痛んだ。

クリスタは、真子に対してどこか冷たい。真子が冷たくされると、なぜか泉の胸は傷つくのだ。

「お〜い！依頼が五件も入ったぞ〜！！ロシア、ナイジェリア、台湾、アルゼンチン、ポルトガルからだ！！」

おしゃべりを泉たちが楽しんでいると、イライアスが走ってくる。「休憩はもうおしまいか〜」とレアが伸びをした。この部署は、本当に休みが少ない。それだけ世界各地で妖怪や幽霊が暴れ回っているのだ。

「真子ちゃん、補佐をお願いね」

泉は真子の方を見る。真子は依頼が来た時には、戦闘には参加できないが、怪我を誰かがした時の救急箱や除霊に使う道具などを持っていく係を担当している。

「うん」

今日も、特殊探偵は忙しい。



泉が特殊探偵になって半年。半年も経つと、泉は仕事を覚えてすっかり立派な探偵になっていた。

特殊探偵の仕事は、泉は学校がある日は家に帰ってすぐに取り掛かる。休みの日は朝からずっと仕事だ。

まず本部へ行き、出張先を小百合から聞く。その後で鏡を使って移動するのだ。

今日の出張先はアメリカからだ。教会で霊が暴れ回っていると聞き、泉は真子とともに教会に移動する。
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