嘘でもいいから好きになって
これから
「福田さん、一緒に帰ろ!」
教室がざわつく。
そうだ、萩野くんはモテる人だった…。
何人かのクラスの女子が私の周りに飛んできた。
「ちょっと福田さん!萩野くんとどういう関係なの!?」
うわぁ、これ漫画でよくあるやつだー…
「福田さんは俺の彼女!」
「萩野くんっ…」
いつの間にか萩野くんが来て、
私の頭を寄せるようにして言った。
「嘘でしょー!?」
教室がよりさらにざわつく。
「そういうことだからよろしく!」
萩野くんは私の手を掴んで教室を出た。