漫才コンビは不成立?~高1コンビ編~
「はんっ。これくらい、俺様ほどのレベルになれば、朝飯前だっつーの」
俺の鼻が、グーンと長くなる。
「今時俺様とか言ってますよ先生。どーします?あの天狗」
「そーだな。取り合えず鼻へし折ろうか」
「ですね!」
「ですね、じゃねーよ!2人組むなよ、めんどくさいから!」
面倒臭さが倍になるなんて、たまったもんじゃない。
「アンタがノってきたんでしょ?」
「お前がノせたんだろーが!」
「あ、もしかして、モテないって言ったの気にし…」
「てねーよ!」
初対面にも関わらず、この女は遠慮がない。
だから俺も、遠慮はしない。
というかもはや出来ない。
「お前ら、もう一回名前言ってみな」
ケンがポケットから取り出した紙を眺めながら、口を開いた。