漫才コンビは不成立?~高1コンビ編~
学祭の時は、中庭は立ち入り禁止だから誰も来ないだろう。
「白河…」
「………」
返事をするかわりに、白河は顔をあげた。
案の定、涙でグチャグチャだ。
「俺は、あれが初ライブで良かったをんだと思う」
「……え?」
「たとえ優勝出来なかったとしても。オセロの人気が出なかったとしても。まだオセロは結成したばっかだろ?」
なんか…
白河とこんなふうに、落ち着いて話すのは、初めてのような気がした。
なんとも変な感じだ。
「オセロには未来があんねん」
「………」
「ケンカしても、言い合いになっても、結局俺達はオセロやねん」
切っても切れない関係ってことだ。
「だったら、それだけで十分だ…って、えぇ?!」
何も言わない白河を見てみれば…、
見てみれば…、
見てみれば!!