TanKa
「俺……やってやるぜ」
窓の外の景色を見据え、堂々と語るタケチ。
かっこいい。
ツンと立った髪の毛、精悍な顔立ち、そして寝巻き姿からもはっきりと分かる、立派な体。
この人は、本当にどんな格好をしていても、何を言っても、カッコいいのだろう。
負けた、と思いつつ僕は、感心してもいた。

……ちょっと、褒めすぎかな?

あれ、待てよ。

「でもさ、タケチ。やるって、誰かに習ったりするの?」

僕がそう言うと、タケチはしまった、というような顔をした。
あ、これはあんまりカッコよくないや。

「……田中さん。いや……。…………」
数秒、熟考し。
「部活だ! 何か、そういう部でも作れば、先生が呼べる!」

先ほどより、数倍たくましく言い放つのだった。
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