明日は明日の恋をする
再会
「行ってきまぁす。」

ようやく仕事が見つかり、私は真彩さんより早くアパートを出た。

新しい職場は、大きな会社ではないが働く人みんな仲良しでアットホームな雰囲気だ。その職場で営業補佐として採用された。未経験で不安もあるが頑張ろうと思う。

そして、真彩さんと高瀬さんから会社で騒ぎを起こした事を聞いた。真彩さんが不倫していた事も…。真彩さんは騒ぎの後、もう一度不倫していた方と話をしてきちんと別れたらしい。

高瀬さんから告白されたけど、まだ次の恋愛に踏み込めないと言っていた。でも前向きに考えているみたい。上手くいくといいな。

私と進藤さんの事も知ったらしく、凄く驚かれた。社長秘書になってからは私に気を使ってか仕事の話はあまりしなくなった。

「おはようございます。」

会社に到着すると、先に出社していた先輩社員に挨拶をした。

「おはよう水沢さん。朝から張り切ってるね。」

笑顔で挨拶を返してくれたのは、貴島(きじま) 修也(しゅうや)さん。営業向きの爽やかな笑顔と気さくな人柄で、初対面の時から話しやすかった。私は今、貴島さんに仕事を教わっている。

「今日もよろしくお願いします。」

早速仕事に入る。今日は取引先に行くということで、急いで資料の準備をして間違いないか確認をする。

「じゃあ行こうか。」

「はい。」

営業車に乗り取引先へ向かう。私は取引先へ行くのも初めてでかなり緊張している私は車内でも口数が減っていた。

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