明日は明日の恋をする
その日の夜、家で晩酌しながら私は真彩さんに今日の一連の流れを話した。

「…元彼2人と再会するなんて凄い光景ね。」

「そうだね。マイさんが進藤さんに教えてくれたんでしょ?ありがとう。」

真彩さんは酎ハイの入ったグラスを持ち、円を描くようにグラスを回す。

「私が事情を説明すると、瞬時に状況を把握したのか勢いよく社長室を飛び出して行ってね。あれはカッコよかったわ進藤社長。」

真彩さんは私の方を見てニヤッとする。私は照れを隠すように酎ハイをゴクゴク飲んだ。

「それで?進藤社長との再会は嬉しかった?」

「それは…嬉しかった。」

私は小さな声でボソッと答える。

「ねぇ明日香。無理して進藤社長の事忘れる事ないんじゃない?好きなままでいいと思うよ。そのうちまた素敵な出会いがあるだろうし、それまでは…さ。」

「素敵な出会いかぁ。私にまたそんな出会いあるかな?」

「あるある。明日香は可愛いからきっとすぐ良い出会いあるよ。」

次の恋愛かぁ。まだ想像つかないけど、その日が来ることを願ってもう少しだけ進藤さんの事を想っててもいいですか?
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