明日は明日の恋をする
『少し時間取れないか?』

えっ…

何だろう…

進藤さんからの突然のLINEに思わず動揺する。返信どうしよう。後から返信しようか、いやでも既読ついちゃってるし…あぁ、早くしないと高瀬さんが部屋に来ちゃう。

『また後で連絡します』

取り敢えず高速で返信をして携帯を置き、ドライヤーで髪を乾かした。

ーー コンコン

ドアを開けると、救急箱を持った高瀬さんが戻ってきた。

「お手数おかけします。」

「いいって。この後は明日香ちゃんどうするの?」

包帯を巻きながらちらっと私の顔を見てくる。

「疲れたからベッドで横になろうかな。」

「たくさん昼寝してたけど、寝れる?…はい、おしまいっと。」

包帯を巻き終わると、高瀬さんは救急箱を片付けてスクッと立ち上がった。

「寝れなくて暇な時はいつでも呼んでいいからね。じゃあおやすみ。」

高瀬さんは手を振りながら笑顔で部屋を出て行った。

そして私は再び携帯を手に取る。

どうしよう…

しばらく携帯とにらめっこして、進藤さんにLINEを送った。

『今、時間取れます』

するとすぐに既読がついた。そして返信がきた。

『今から外に来れるか?』

『はい』

『ホテルの入り口で待ってる』

『分かりました』

LINEのやり取りが終わると、また着替えて部屋のドアを少しだけ開けて顔を出し、廊下に知り合いがいないか確認する。誰もいないのを確認すると、私は足早にホテルの入り口に向かった。
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