終着駅は愛する彼の腕の中

「お部屋にご案内します・・・」

 少しぎこちない手つきで、羽弥斗の腕を組んで部屋まで連れてゆくエイミ。




 

 個室の部屋に入ると、エイミは背を向けて


「お風呂ご用意しますね」


 と言ってバスルームへ向かった。


 お湯をためて、用意をして出てくるエイミ。


「・・・お身体洗いますので・・・こちらにお越し下さい・・・」

 どこか声も震えているエイミを見ていると、羽弥斗は何故か胸が痛んだ。


「僕はいつも一人で入っているから。そのサービスはいいよ。良かったら、君が先に入ってきていいよ」 

「いえ・・・お客様より先に入る事は・・・できませんので・・・」

 
 俯いてしまうエイミ。

 その表情見て羽弥斗は・・・


「あ・・・」

 と、何かを思い出した。




 お風呂の準備が整い、結局1人ずつ入る事になった。

 羽弥斗が先に入り、次にエイミが入る・・・。


 風俗店では異例かもしれない。




 お風呂から出てきて、バスローブだけのエイミが羽弥斗の傍に歩み寄て来た。


 スリップドレスの時よりもずっと色っぽいエイミ。


 その姿に、羽弥斗はまだドキっとした。

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