終着駅は愛する彼の腕の中
事務所で2枚の写真を見ている幸弥。
「なるほどね・・・これでは見つからないだろうな」
2枚の写真を見ると別人。
だが、どちらも陽子である。
きつい目をしてほっそり面長の顔をしている陽子と、シャープな輪郭にパッチリした目をしている陽子がいる。
どちらも髪は長い。
そう・・・。
陽子は整形していたのだ。
現在IT企業の社長の男性も、ここのところ体調が悪く病院通いが増えている。
幸弥はノエリの両親が死亡した死因を詳しく調べて見た。
2人が心不全になるとは・・・。
信秀はノエリが逮捕され、ずっと家で引きこもっていた。
江里菜も学校をクビになり家に引きこもっていた。
2人は外に出ることが出来ず、宅配弁当を頼んでいた。
そのお弁当から微量だが毒薬が検出されている。
赤ちゃんの殺害に使われていたのも毒だった。
陽子の経歴を見ていると。
大学が薬学部専攻だった。
大学を卒業して薬剤師だった陽子。
それを見て幸弥はピンときた。