終着駅は愛する彼の腕の中
夏の日差しが強く、暑い日が続く今日この頃。
アキタが産まれて3週間目。
退院してきてノエリはゆっくりと、子育てに追われている。
時々、すみれが来てくれて手伝ってくれる。
今日は茜が来てくれて、しばらくいてくれる事になっている。
オムツを変えてご機嫌のアキタ。
母乳では足らないアキタは、ミルクも併用して飲んでいる。
茜がアキタを抱いてミルクを飲ませている。
「良く飲む子ね。羽弥斗が産まれた時も、4100gあって大きかったの。普通分娩で大丈夫かな? って言われたけど、ちゃんと出てきてくれたのよ」
茜はもうお婆ちゃんになっても、とっても若いままである。
孫もこれで4人目になるが、とてもそんな風に見えない。
現在は仕事は引退して、全て幸弥に任せている茜。
ミルクを飲み終えてアキタは寝てしまった。
茜はベビーバウンザーにアキタを寝かせた。
「ただいま」
羽弥斗が帰ってきた。
「おかえりなさい」
「ただいま、アキタは? 」
「今寝ちゃったとこ」
羽弥斗はアキタを覗き込んだ。
「お腹いっぱいって顔しているね」
「うん、よく飲むもの」
茜はキッチンに向かい夕食の支度を始めた。