ただ好きだから
第4話
「んーっ」


目が覚める夏月。


「あぁ、お風呂入らないで寝ちゃったんだ」


少しの間、ボーっとしていたがふと我に帰り携帯を探す。


バッグを開くと、携帯と一緒に登坂からもらった香水の箱があった。


香水の箱を手に取り匂いを確かめる。


「うん、臣君の匂い」


そう言ってニヤける。


携帯を開き、昨日の写真を見てまたニヤける。


「お風呂入ろっ」


ベッドから、飛び降りバスルームへかけこんだ。



「はぁ…すっきりした。臣くんから、連絡きたかな?」


携帯を確認する。


(メール、来てる!)


…「おはよ。昨日は、お疲れ。ホテルの前まで、迎えに行くよ。10時で大丈夫?」…


(わぁ、初メールだ)


…「おはよ。昨日は、ありがと。10時で大丈夫です」…


初めてのメールにドキドキしながら、返信する。


一方、登坂はメールを送った後、携帯ばかり気にしながら、身支度をしていた。


「おっ、やっと来た」


すぐに返信する。


…「OK!じゃあ、後で」…


「わ、臣くん、返信早っ」


そう呟きながら、慌てて支度をする。





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