ただ好きだから
「この間、無事に帰れた?」
「お陰様で」
「よかったぁ。連絡先も聞かなかったし、どうだったかなって、気にしてたの」
「あ、俺の方こそ、連絡しなくて」
「ううん、いいのいいの。テレビに出てるとこ見たら、大丈夫だったんだろうなって勝手に思ってたから」
「いや、俺はもう一度店に行ってちゃんとお礼をしたいと思ってて」
「えー、ホントに?だったら、店の子達も喜びそう。あの後、ずーっと臣くんの話で盛り上がってたから」
ワインを1本、空けた頃、2人の会話も随分と盛り上がっていた。
「ね、Wikipediaで調べて、俺のこと何て書いてあった?」
「えーっと、なんだっけ?あぁ、思い出した。…経験値0の…シンデレラボーイ⁈」
「あぁ、そんなのあった、あった。他は?」
「んーっ、元美容師さんでしょ。でも、半年で辞めたんだっけ?」
「まぁ、そうだけど、他にもっと、いいのなかったっけ?」
「んー、なんだっけ、そうだ、映画で新人賞、いっぱい貰ってた」
「あぁ、そうそう」
「ねぇ、Twitterとか、インスタ見てたら、ファンの人達、皆んな、臣くんって言うでしょ、だから、広臣くんなのに広君じゃないんだーって」
「そうだね、そこあんまり突っ込まれたことないけど」
夏月のツッコミは酔っているせいなのか、ふざけているのか、それとも天然なのか。
だが、そんな会話で盛り上がっていると登坂の携帯に着信が。
「あ、ちょっと、ごめんっ」
携帯を持って部屋の外に出る。
「静かになっちゃった」
夏月は、静かになった部屋でBGMに耳を傾けてうっとりしていた。
(んー、今日はいいことづくしだな。結婚式も感動したし、偶然だけど、臣君にも会えたし…、ふぁぁ…)
大きなあくびが出た。
「お陰様で」
「よかったぁ。連絡先も聞かなかったし、どうだったかなって、気にしてたの」
「あ、俺の方こそ、連絡しなくて」
「ううん、いいのいいの。テレビに出てるとこ見たら、大丈夫だったんだろうなって勝手に思ってたから」
「いや、俺はもう一度店に行ってちゃんとお礼をしたいと思ってて」
「えー、ホントに?だったら、店の子達も喜びそう。あの後、ずーっと臣くんの話で盛り上がってたから」
ワインを1本、空けた頃、2人の会話も随分と盛り上がっていた。
「ね、Wikipediaで調べて、俺のこと何て書いてあった?」
「えーっと、なんだっけ?あぁ、思い出した。…経験値0の…シンデレラボーイ⁈」
「あぁ、そんなのあった、あった。他は?」
「んーっ、元美容師さんでしょ。でも、半年で辞めたんだっけ?」
「まぁ、そうだけど、他にもっと、いいのなかったっけ?」
「んー、なんだっけ、そうだ、映画で新人賞、いっぱい貰ってた」
「あぁ、そうそう」
「ねぇ、Twitterとか、インスタ見てたら、ファンの人達、皆んな、臣くんって言うでしょ、だから、広臣くんなのに広君じゃないんだーって」
「そうだね、そこあんまり突っ込まれたことないけど」
夏月のツッコミは酔っているせいなのか、ふざけているのか、それとも天然なのか。
だが、そんな会話で盛り上がっていると登坂の携帯に着信が。
「あ、ちょっと、ごめんっ」
携帯を持って部屋の外に出る。
「静かになっちゃった」
夏月は、静かになった部屋でBGMに耳を傾けてうっとりしていた。
(んー、今日はいいことづくしだな。結婚式も感動したし、偶然だけど、臣君にも会えたし…、ふぁぁ…)
大きなあくびが出た。