寡黙なダーリンの秘めた愛情
散々、集まった祖父母、叔母にたらいまわしにされ、ついに愚図って泣き出した育己を美咲は授乳して寝かしつけることにした。
みんなの前で胸をはだけさせるのは恥ずかしい。
何よりそんなことは絶対に蓮が許さないだろう。
美咲が授乳を終えると、慣れた手つきで蓮がおむつを換え、そのままあやして育己を寝かしつけてくれた。
NICUの騒音に慣れていた育己は、リビングに置かれたベビーベッドでも問題なくスヤスヤ寝ていた。
「今日は、わしの夢が叶った素晴らしい日だ。もう思い残すことはない」
そう言った喜久蔵の顔は晴れ晴れとしていたが、最後の言葉は物騒で笑えない。
「喜久蔵おじいちゃん、そんなこと言わないで。長生きしてね」
車椅子の前で屈み込んで訴える美咲の手を取り、喜久蔵が微笑む。
「蓮が美咲を好いとるのは昔から知っておった。なんせ、直之助の孫だからな。しつこさには定評がある」
突然の言葉に、美咲は首を傾げる。
八雲直之助は蓮の祖父だ。
直之助も美咲を可愛がってくれたが、そのことと美咲と蓮との結婚になんの関係があるのだろうか?
みんなの前で胸をはだけさせるのは恥ずかしい。
何よりそんなことは絶対に蓮が許さないだろう。
美咲が授乳を終えると、慣れた手つきで蓮がおむつを換え、そのままあやして育己を寝かしつけてくれた。
NICUの騒音に慣れていた育己は、リビングに置かれたベビーベッドでも問題なくスヤスヤ寝ていた。
「今日は、わしの夢が叶った素晴らしい日だ。もう思い残すことはない」
そう言った喜久蔵の顔は晴れ晴れとしていたが、最後の言葉は物騒で笑えない。
「喜久蔵おじいちゃん、そんなこと言わないで。長生きしてね」
車椅子の前で屈み込んで訴える美咲の手を取り、喜久蔵が微笑む。
「蓮が美咲を好いとるのは昔から知っておった。なんせ、直之助の孫だからな。しつこさには定評がある」
突然の言葉に、美咲は首を傾げる。
八雲直之助は蓮の祖父だ。
直之助も美咲を可愛がってくれたが、そのことと美咲と蓮との結婚になんの関係があるのだろうか?